【実機レビュー】HP Elite Dragonfly – ビジネスマンに最適な2in1ノートPC

2023-09-17

手持ちのパソコンについてレビューを書こうかと思っていたところ、HP Elite Dragonflyの実機を手にとる機会がありました。短い期間ではありましたが、せっかくなのでレビューしてみたいと思います。

“HP Elite Dragonfly“
テレビ東京のニュース番組WBSを見ていた時に、このノートパソコンのCMがよく流れていたことを思い出します。

ディスプレイとキーボードがグルっと360度回転して開く、2in1コンパーチブルといわれるタイプのノートパソコン。パソコンに限らず、こういう動きのあるアイテムは大好きです。

そしてHPでEliteといえば、法人モデルの最上位ブランド。
なかなか身近で目にすることができないこのノートパソコンを、お借りできたのはラッキーでした。

さっそく見ていきましょう!

もくじ

レビュー機 HP Sure View搭載モデル スペック

  • Windows10 Pro
  • CPU:Core i5-8265U(第8世代)
  • GPU:インテルUHDグラフィックス620(プロセッサー内蔵)
  • メモリ:8GB(オンボード)
  • ストレージ:512GB(M.2)
  • ディスプレイ:13.3インチワイド(16:9)/ フルHD(1920×1080)/ タッチ対応 / HP SureView(のぞき見防止機能)
  • LTE(SIMスロット)搭載
  • 304.3×197.5×16.1mm、1.16kg(実測1.1546kg)
HP Elite Dragonfryを公式サイトで確認する icon [ad]

外観

色はマグネシウムのボディにドラゴンフライブルーで統一されていて、スッキリとしていてかなり落ち着いた雰囲気。樹脂とは違い表面が金属なのでドラゴンフライブルー、要は紺色なのですがメタリックな感じで高級感があります。またロゴやヒンジの鏡面部分の銀色がアクセントになっています。

金属の印象からか、たまーに重く感じることもありましたが、とても軽くコンパクトでいつも通勤で使っているカバンで難なく持ち運べます。

実際に2・3日持ち歩いてみましたが、1kg増えたくらいでは、まったく苦になりませんでした。私の場合リュックなのですが、手持ちのカバンだったとしてもさほど変わらないと思います。

正面中央には切り込みがあり、開きやすくなっています。

Elite Dragonflyは2in1。2in1にはディスプレイとキーボードが分離するセパレートタイプと、ディスプレイとキーボードが分離せず、キーボードがヒンジを軸に360度回転するコンパーチブルタイプの2種類あります。Elite Dragonflyは後者。

とりあえず180度に開いてみました。こちらからも向かいからも画面が見えるので、向かい合わせで打ち合わせをするときなどは良さそうです。

ほかにもこんな使い方があります。

タブレットモード

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キーボードを360度回転させて、タブレットのように板状で使います。タッチ対応のディスプレイなので、文字通りタブレットとして使用します。写真に映っているのペンは別売り。

テントモード

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メディアモード

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底面は吸気用の無数の孔(あな)や、左右に長いゴム足が2本、手前の左右両サイドにはスピーカーがあります。

背面の排気スリットとヒンジ部分。排気スリットは後ろから見ても目立ちません。

またヒンジ部分がかなりしっかりしています。可動部はどうしても壊れやすいはずですが、これなら何度ディスプレイを動かしても安心できそう。

約1.16kgと軽量で親指・人差し指の2本だけで持ってみました。正直なところちょっと頑張っちゃってますw。ただ何度も撮影にチャレンジしたのでトータル5分以上この状態で持っています。もっと重量があると2本で持つことすらしんどいので、やっぱりとても軽いノートパソコンだといえます。

インターフェイス(向かって右)

本体の向かって右側には奥から、HDMI端子とオーディオ端子、Type-CのUSB端子が2つと給電状態を示すLEDがあります。

このUSB端子は電源端子を兼ねていて、どちらの端子でも充電可能。

またキーボード面右端の無数の孔は、スピーカー。キーボード右上部分のプリントのとおりBANG&OLUDSEN監修。スピーカーは底面の両サイド手前にもあります。

もちろんちゃんとしたスピーカーと比べれば違ってきますが、音楽についてはあまり詳しくない私でもわかるくらい、ノートパソコンとしてはとてもいい音でしたし、実際そこらのノートパソコンとは音が違いました。

インターフェイス(向かって左)

本体の向かって左側には奥から、パワーオフ充電対応のUSB端子(Type-A)と電源ボタン、ナノセキュリティスロット、nanoSIMカードスロット。

電源ボタンは長押しで電源ON。状態によって点灯・点滅・消灯し、電源ON時には点灯します。カバンに入れる際には、押しっぱなしにならないように、こちらの面を上にした方が良いでしょう。

また一番手前のnanoSIMスロットは、押すとトレーが飛び出すタイプでピン不要。外出先でもSIM交換は楽ちんです。手持ちのイオンモバイルSIM(ドコモ回線)では、APN設定だけですぐつながりました。

キーボード・タッチパッド

一般的な配列のキーボードなので、迷わず文字を打てます。ただファンクションキーはfnキーを押しながら使うタイプで、SureViewの切り替えやディスプレイの輝度、音量・マイクやキーボードバックライトのON/OFFなどがメインキーになっています。

個人的には今までどおり、ファンクションキーがメインの方が使いやすいと思っていますし、人によって賛否もあると思います。

ただこの辺は新型コロナの影響でオンラインでのやり取りが増えたことを考えると、頻度によってはこちらの方が使いやすいのかもしれません。

また最近はエンターキー右側、キーボード右端に1列追加されたタイプのPCをよく見かけるようになりましたが、Elite Dragonflyにはありません。

私はHP Pavilion 13を使うようになって慣れたので使いやすいですが、従来の配列のキーボードを使っている人には、従来通りエンターキーが端になるElite Dragonflyは使いやすいと思います。

タッチパッドは左右ボタンと一体型タイプ。マウス派のため、あまり長くは触っていませんが、反応がよくスムーズに操作ができました。

指紋認証センサー

そしてキーボード右下には、指紋認証センサー。自分のパソコンの指紋認証センサーでは、範囲が狭いためか認識してくれず、パスワードを入力することもよくあります。でもElite Dragonflyの指紋認証センサーは、短い期間ではあるものの、認識しないことがなかったので、毎回使い始めがとてもスムーズで快適でした。

カメラとプライバシーカバー

カメラのシャッターを閉じたところ
カメラのシャッターを閉じたところ
カメラのシャッターを開いたところ
カメラのシャッターを開いたところ

720p HD Webカメラは92万画素。そしてこのカメラ、物理的なシャッターがついています。カメラのすぐ上のツマミ(?)をスライドするとシャッターが開閉するので、たとえパソコンを乗っ取られたとしても、シャッターさえ閉じていれば、相手にこちらの映像が映ることはありません。

ディスプレイ

画面比率86%の狭額縁ベゼルというのは、発売当時HP調べでの世界最高クラス。現在ではもっと割合の高い製品も出ているものの、今でもかなりのもの。

PavilionなどほかのHPノートパソコンと比べ、特に上下の縁が狭くなった分、A4用紙より奥行きが約1.3cmもElite Dragonflyをよりコンパクトにしています。

また光沢ディスプレイのため、明るいところで使えばそれなりに反射してしまいますが、タブレットモードがあるということは、当然タッチ対応。外出中であっても、カフェなど屋内で利用することが多いとは思うので、問題は少なそうな気はします。私の場合、反射に対しては輝度を上げることで軽減しました。

HP SureView(のぞき見防止機能)

icon icon※写真はオフィシャルサイトの画像です。 [ad]

Elite Dragonflyには、東京生産モデルと今回レビューしているHP Sure View搭載モデルがあります。HP Sure View搭載モデルには、東京生産モデルには搭載されないHP Sure View Reflect (内蔵プライバシースクリーン機能)が搭載されています。

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OFF状態では視野角も広く斜めからも普通に見えますが、ON状態では斜めから見たときに画面が見えなくなるため、カフェなど外出先で使用する際に、まわりからののぞき見を防げます

F2キーを押すごとにSureViewのON/OFFが切り替わります。ちなみに本来のF2キーの役割はfnキーを押しながら押すと働きます。

なお、東京生産モデルにはSureView機能は搭載されていませんが、価格が約1/2ほどとお手頃です。新型コロナでカフェなど外出先へ寄ることを控えている人の場合、SureViewをあきらめて、浮いたお金をメモリやストレージなどに充てると、より快適に業務ができるんじゃないでしょうか?

また東京生産モデルは、国内で生産されるため納期が短縮されたり、日本独自のテスト・チェックなど品質確認工程を実施し、結果高品質な製品を提供しているとのこと。せっかく全体のデザインがいいのに、Escキーの上の「made in Tokyo」ロゴはもうちょっと何とかしてほしいのと、SureViewがないのは残念ですが、このような品質面での安心感はおすすめできる一つの理由といえそう。

HP Product Quality

東京生産モデルが安心とは書きましたが、HP標準の品質管理もかなり厳しいものになっています。Elite/Proシリーズは最大120,000時間の耐久テストを行っているそうで、様々なテストをクリア。

さらにアメリカ国防総省の物資調達基準であるMIL規格(MIL-STD-810G)準拠したテストをクリアしているということです。落下・衝撃・振動・粉塵/砂塵・湿度・高度・高温/低温・温度衝撃といった各項目の厳しいテストということなので、より安心感がありますね。

再生材料を使用した環境面への配慮

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Elite Dragonflyは環境にも配慮された製品で、機械部品の82%以上に再生材料を使用していて、さらに海洋プラスチックを使用した世界初のノートPCとのこと。

海洋プラスチックは、川や浜辺で捨てられたプラスチックが海に流れ込み、細かくなったものが魚介類の体内に蓄積され、まわりまわって、人間の口に入る、というものだったと記憶しています。

パソコンを購入することが、結果的にこの取り組みに協力できることになるのは嬉しいことです。

コロナ禍のニュースで、花見や河原などでのバーベキューで、ごみをそのままにしていくような映像がたくさん流れていましたが、私たちも普段から不用意にごみを増やさないよう気を付けたいですね!

法人モデルのセキュリティ

Elite Dragonflyを含めHPの法人モデルは、ソフト面でのセキュリティだけではなく、HPが独自に開発したハードウェア面からのセキュリティ機能が搭載されています。

Elite Dragonflyにも、ソフト・ハード含め8種類(HP Sure Sense、HP BIOSphere Gen5、HP Sure Start Gen5、HP Sure Click、HP Sure Run Gen2、HP Sure Recover Gen2、HP Client Security Software、HP Secure Erase)の機能を搭載。

OS(Windows10)よりもコンピュータの根っこの部分であるBIOSが攻撃されても自己回復する機能や、ウイルスなどによりセキュリティソフトをOFFにされることを防ぐ機能などです。

以下のHPのホームページで詳しく説明されています。

世界で最も安全なビジネスPC-パソコン選びはセキュリティで選ぶ時代- icon [ad]

注意点

LTEはHP SureViewモデルのみ!東京生産モデルには付けられない

私が購入するなら、予算の関係で東京生産モデルにLTE付けたいなーと思ったんですが、残念なことに、東京生産モデルにはLTEがありません。カートに入れてみるとカスタマイズでも、LTEは不可になっています。

LTEが必要なら、SureViewモデルに限るのでご注意ください!

タブレットとしては重いけれど・・

コンパーチブルタイプの2in1ノートパソコンとしてはもちろん、ノートパソコンとても軽いElite Dragonflyですが、タブレットとして手に持って使うには、1kg前後の重さはやっぱり重いです。

男性でもずっと片手に持ったまま操作を続けるのはしんどいと思います。

ただElite Dragonflyに限らず、ノートパソコンで画面のタッチ操作ができるととても便利です。そしてタッチ操作で使うなら、普通のノートパソコンよりも、タブレットモードの方が使いやすいのは確か。

純粋なタブレットとして使いたいなら、Elite Dragonflyを選ばない思いますし、ノートパソコンとして購入して、ちょっとしたときにサッと持ち出して、タブレットモードで使える利点は大きいです。

デスクトップとは違い、必要な時にはカンタンに場所を変えられるノートパソコンが個人的にも好きなのですが、さらに状況に合わせて、形を変えられるElite Dragonflyはさらに魅力的です!

まとめ

今回はHPの2in1ノートパソコン Elite Dragonflyの実機レビューでした。

丸ごと金属のボディにも関わらず、重量を1kg前後に抑えたその軽さと、ドラゴンフライブルーで統一されて落ち着いたカッコよさを持つこの2in1ノートは、社外・社内でバリバリ働くビジネスマンにピッタリです。

性能面では第8世代のCPU、内蔵のGPUと現時点での最高ではありませんが、スペック的に十分しっかり使える内容になっています。
デザイナーや映像クリエイターなどが使うには、少し物足りないかもしれませんが、一般のビジネスマンが使うには十分すぎるほどではないでしょうか?

実際に触れたのが短い期間ではあったものの、Elite Dragonflyは総合的にみてお勧めできるパソコンです。もし予算に余裕があれば、SureViewモデルを選ぶことで、SureViewやLTE搭載でより外回りに適した機能を使えます。

自分がもし購入するとしたら、どちらのモデルでもCPU:Core i5・メモリ16GB・ストレージ256GB以上にすると思います。

東京生産モデルとSureViewモデルでは価格差が結構ありますが、このスペックだと少なくとも税込み15万円からと、正直なところ決して安いパソコンではありません。ただそれだけの価値は、性能面、デザイン面どちらを見ても十分あるように感じました。

今回は踏み込めませんでしたが、法人向けならではの充実したセキュリティ機能やサポートも考えると、それほど高くないようにも思いますが、この辺りはもう少し勉強してから言及したいと思います。

ちなみにHPでは毎週末に週末限定セールを行っています。
中にはかなりお買い得なセールを行っているときもあります。
Elite Dragonflyも、セールの対象になる可能性があるので、週末は要チェックです!
うまくタイミングが合えば、かなりお得に買えますよ!!

HP週末限定セール icon [ad]